先週の週末は、福岡市で開催された環境感染学会に行ってきました。環境感染学会というのは、『日本における感染症、特に医療現場などの環境における感染制御に関わる大規模かつ中心的な学術機関である。』とウィキペディアに紹介されています。一人ひとりの感染症を治療するための研究、勉強より、むしろ、いかに予防するかという研究、勉強をするところです。医師はもちろんですが、看護師さん、薬剤師さん、検査技師さんなど、コメディカルスタッフがたくさん参加しています。
患者さんを感染から守るため、スタッフ自身を守るためにさまざまな決まり事を守って日常の診療は行われています。10年前に比べても、それはそれは細かく、手順が決められ、念には念を入れて、細菌が蔓延するのを防ぎます。使う道具は複雑になり、高価になり、できる限り患者さんごとに使い捨てられます。それにかかる労力も費用も、どんどん増えて行くばかりですが、病院に支払われる診療報酬は原則として病気の治療のために限られているので、予防にかかわる費用は支払われません。本当に大変です。でも、できるだけ頑張るしかありません。
直接患者さんのお世話をする看護師さんは、特に真剣です。一生懸命手当てするその手で細菌をバラまいては困ると、何度も何度も手洗いをするので、一日の勤務が終わると、手が真っ赤になってしまう人もいます。
よく、耐性菌の話をする時、新しい抗菌薬が出来ても、すぐに細菌が上を行き耐性菌が出来てくる、薬と細菌のいたちごっこだ、なんて言いますが、今後新しい抗菌薬の発売予定はありません。それどころか開発に着手されてもいません。研究、開発に膨大な費用がかかる割に、使用する期間も量も限られているので、採算がとれないんだそうです。一方で、細菌の方は次々と新手の耐性菌を繰り出しています。細菌同士が耐性のシステムをやり取りして、どんどんパワーアップする仕組みがあるのです。日本はまだ耐性菌が少ない方だそうで、たまに院内感染でニュースになったりしますが、珍しいので話題になるということもあるのでしょうね。目に見えない手ごわい細菌相手に、病院のスタッフはみんな奮闘しています。

福岡は雪が降っていました。3つの大きな会場で、たくさんのシンポジウムや教育講演、口演やポスター展示がありました。

























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