雑誌『日本教育』に大久保校長先生の論文掲載(大久保)

投稿日:2010年2月3日|カテゴリ:小象ニュース2010

「教師と医師のコラボレーション」
千葉県鎌ケ谷市立西部小学校 大久保俊輝

教師と医師の共通点は何であろうか。絶対的な奉仕の心と専門性にあると私は捉えたい。どちらもプロであり、そうありたいと努めている訳ではあるが「日本の教師のおかれている現状は酷いね」と医師からいわれた一言が胸に刺さった。

また、ある銀行の頭取は「教師ができればどの仕事だったできるよ。私は勤まらないでこの道に転じたんだから」と言われたこともある。また医師においても責 任を問われ苦しんでいる話を聞くことが多く、特に開業医は大変な状況になっているらしい。両職種が疲弊していて社会が明るくなるのであろうか。そうさせて はならないと私は信じている。

さて、医師と教師の育成課程でいつも疑問に感じていることがある。それは医師を育成する大学の教授などはそのほとんどが臨床経験を持っている。しかし教師 を育成する大学では混迷する教育現場に立ったことがないのに講義ができているという現実である。事情はどうあれ両職種とも現場経験が重視されるべき職種で あってほしいと私は思っている。そうでないと説得力が生まれないのではないだろうか。

以前、多くの医師を前に「学校現場で起きていること」と題して講演をさせていただく機会があった。私はそこで「給与に関係なく、教師と医師はどちらが偉いのでしょうか」という問いを発したことがあった。

社会的評価が示すものと本来の有り様からして問いたかったからである。では、なぜ医師の前で話す機会を得たのか。それは「患者が生まれる背景や予備軍がど のように生まれていくか。学校教育の現場から発信してほしい」というある医師からの強い要望があったのである。論文にもまとめ機関誌にも取り上げていただ くこととなった。大変有意義な経験であったし、参加された医師たちとの真摯で熱い想いに共感できる機会ともなった。

その医師とは「診療所を出て社会を変えよう」がポリシーの篠宮正樹先生(西船内科院長・千葉県医師会生活習慣病対策委員長)である。学校に訪ねてこられる なり、「先生も地域に出て糊代を出されているんですね。共感します。先生と先生でセンセイションズをつくりましょう」と手を伸ばされた。こうしたことが きっかけで、現在、小象の会(生活習慣病防止に取り組む市民と医療者の会)で一緒に活動させていただいているのである。今後も多岐にわたったコラボレー ションを展開していくことになるだろう。